アンスリウムは熱帯原産のサトイモ科の植物です。鮮やかな色彩のアンスリウムは室内を華やかにしてくれます。また空気洗浄と蒸散作用による保温・保湿などの効果が得られるといわれています。
特にアンスリウムはホルムアルデヒドやキシレンおよびトルエンなどの気化化学物質の除去効果が確認されています。また、蒸散作用率も高く、保温(保冷)保湿効果があり、冷暖房の節減にも期待できます。葉1枚につき花が1輪咲きます。うまく育てれば数年に渡って花を楽しむことができます。
■置き場所 ~アンスリウムは半日向を好む植物です~
半日向とは、直射日光は直接当たらないが明るい間接光やレースのカーテン越しの光などがたっぷりと当たる場所をいいます。リビングやキッチンなどの室内の日中、明るい場所が最適です。
特に冬場はできるだけ窓越しの暖かい光を当ててください。ただし、夜は雨戸や厚手のカーテンを引くなどして保温に努めてください。
アンスリウムは熱帯植物なので15℃以上35℃以下に保つ必要があります。10℃以下になると葉が黄変し、0℃以下になると枯れます。花を咲かせるためには明るさが必要ですが、直射日光は避けてください。南側の窓台などがおすすめです。湿度も80%前後必要ですのでアクアリウムのそばやミストなどを利用してください。
■水やり
夏は多め、冬は控えめがコツ
~アンスリウムの生育に適した温度は、18℃~25℃です~
この気温は一般的には4月下旬から10月上旬頃までの期間ですので、その期間がアンスリウムの生育期間に当たります。生育期間中は2日から3日に1度、午前中にたっぷりと水を与えてください。10月の終わりから4月までの期間はなるべく水は控えめで乾燥気味で管理してください。この期間の水やりは、冷水を与えると根を傷めるので、ぬるま湯(20℃前後)を日差しの暖かい午前中に与えるようにしてください。
■肥 料
生育期に3要素(NPK)の等量の肥料を
4月の中旬頃から定期的に9月の下旬頃まで、窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)の配合がなるべく同じものを規定量与えてください。緩効性の肥料が良いです。観葉植物用の置き肥(固形肥料)、液肥(液体肥料)のどちらでも構いません。液肥の場合は、2週間に1回の割合で与えてください。ただし、購入した肥料の説明書きはよく読んでください。
冬の間の肥料は控えましょう。
■植え替え
年に一度は植え替えをし、新しい土を入れ替えてください。植え替えは植物の生育がいい4月下旬から9月中旬に行ってください。培土はパーライト、PHの調整されたピートモス(PH5-6)、バークなどを同量ずつ入れた水はけのよい、ふんわりとした培土を使ってください。
■その他
咲き終わった花はアンティーク??
アンスリウムの花の観賞期間は非常に長く、品種にもよりますが、1つの花で1ヶ月以上楽しめます。古くなった花は、暗い色に変色してきます。品種によっては緑色に変わるものもあります。
このような状態の花をアンティークフラワーと言います。茶色く枯れるまで切り取らずに株に残しておいて、アンティークフラワーとして楽しむのも良いかもしれません。
(品種によってはアンティークフラワーが残りにくいものもあります)